Story 1

藤浪舞月 (ふじなみ まいる)

平成12年(2000年) 5月1日生まれ


舞月の父親の仕事の関係で

東大宮 → 東日暮里 → 上尾 → 伊奈

と移り住み、現在は北本在住


上尾出身の母、美恵は伊奈在住時に離婚


舞月と馬との出会いは、小学2年生の終わりだった。

母子家庭の母は、どこにも遊びに連れて行けない舞月を、家の近くにある「乗馬クラブ クレイン伊奈」に連れて行った。新聞に入っていた「人参キャンペーン」チラシがきっかけであった。


普段、どんなオモチャを買い与えても2-3日で飽きてしまう舞月が、乗馬にハマった。


もともと動物が大好きな舞月。


身長が130cm位しかなかった舞月の目線からは馬はかなり大きく見えたと思うが、怖がりもせず、好奇心旺盛に体、たてがみ、鼻などを触っては、生き物の温かさを自分の手で感じたと思う。


それから、毎日のように通い始めた。


小学校が終わると家にも帰らず、ランドセルを背負ったまま馬の所に行き、毎日2頭は乗った。


最初は指導員の方に馬装をしてもらい、小さなサークルをグルグル、もちろん馬に紐を付けて。


その間、母はランドセルを開けて連絡帳や学校から届いた手紙を見ていたという。


そんな毎日が続いたある日...


「舞月も白い馬に乗ってみたい! シンデレラみたいに...」

と言い出した。


当時の舞月には白い馬を乗りこなせる技術は無く、いつしか白い馬に乗ることが目標になった。


基本を学ぶため、毎日馬に乗った。上位クラスに上がるためにはライセンス(資格)が必要だと分かり、とにかく毎日、天気が悪くても乗った。